こんにちは、もっちんです。
福井県立美術館開館40周年特別企画展として開催されている、ピカソ フランス国立図書館版画コレクションを見た後、車で5分ほどの距離にある福井市立郷土歴史博物館へ行き、2018年7月20日~8月26日まで開催されている、「大集合!幕末福井の偉人たち」を見てきました。
目次
福井市立郷土歴史博物
福井市立郷土歴史博物館は、あいつぐ戦災と震災から復興した福井市のシンボルとして、昭和28年足羽山に開館しました。以来、郷土福井に関する資料の収集に努め、福井市春嶽公記念文庫をはじめとする福井藩、越前松平家に関する資料が充実しています。
平成16年3月21日、越前松平家の別邸であった「養浩館庭園(旧御泉水屋敷)」に隣接し、また福井城の門「舎人門<とねりもん>」が復原された「福井城舎人門遺構」を擁するこの場所に移転新築オープンし、新しい一歩を踏み出すことになりました。・・・・HPより抜粋
ということで、もっちんがここを訪れるのは、通算で3回目になります。
場所は
JR福井駅から徒歩15分、タクシーで5分
福井北ICから車で約20分
内容は
幕末維新期に活躍した福井の偉人10人をとりあげ、ゆかりの品を展示してあります。また、大河ドラマ「西郷どん」の放映にあわせて、西郷隆盛や勝海舟に関する資料もあわせて展示してあります。
料金は
観覧料は大人500円と比較的リーズナブルですが、この料金には、平常展示観覧料と越前松平家の別邸であった「養浩館庭園」の共通入場料210円も含んでいるので、非常にお得感があります。
外観は
- 1953年(昭和28年)に足羽山に開館しましたが、2004年(平成16年)に越前松平家の別邸であった養浩館庭園に隣接した現在地に移転新築しました。一帯は福井歴史の庭散策ゾーンとして整備されています。
画像は福井市HPより
正面入り口
正面から西側、駐車場へ向かう通路
中に入ると、甲冑や籠が展示されています。
展示内容は
1 藩の改革とその思想~福井を変えようとした人々~
(1)中根 雪江(なかね せっこう)
第16代福井藩主 松平春嶽の教育係として、苦しい藩の財政の立て直しを目指しました。
(2)横井 小楠(よこい しょうなん)
福井藩の政治顧問として熊本から招かれ、安政の時代から始まる改革の理論的指導者として大きな影響を与えています。
(3)笠原 白翁(かさはら はくおう)
漢方医学から蘭方医学に転じ、福井藩きっての蘭方医となりました。
2 政局への挑戦~福井を変えようとした人々~
(4)松平 春嶽(まつだいら しゅんがく)
第16代福井藩主。御三家の一つである一橋慶喜を次期将軍に押す一橋派の首班として、積極的に政治運動を行いました。
(5)三国 幽眠(みくに ゆうみん)
松平春嶽の次期将軍を一橋慶喜を推す運動(一橋派)を実現するために、公家の鷹司家と太いパイプを持った三国町出身の儒学者。
(6)橋本 左内(はしもと さない)
松平春嶽の懐刀として絶大な信頼を受け、活動していたが、大老井伊直弼による安政の大獄により捕らえられ、25歳という若さで斬首されました。
番外編 福井藩と関わった幕末の偉人たち
(7)西郷 隆盛(さいごう たかもり)
橋本左内と連携し、一橋慶喜を将軍にするための政治運動を行う。西南戦争に敗れ自刀したとき、その懐には橋本左内が隆盛に宛てた書簡があったというエピソードが残っています。
(8)勝 海舟(かつ かいしゅう)
松平春嶽が幕府の政事総裁職に就任して改革を始めたときに賛同し、親密に連絡を取るようになる。以降、理想とする海軍の建設を進めていきます。
3 産業化と国際化~世界に足を踏み出した人々~
(9)由利 公正(ゆり きみまさ)
横井小楠の理論を実行するため、藩の富国策を実行する頭取として、横浜や長崎に福井藩の海外貿易の拠点を築きました。
(10)佐々木 長淳(ささき ながあつ)
福井藩随一の軍事官僚として、鉄砲・造船・航海術・火薬などの分野で成果を挙げました。
(11)日下部 太郎(くさかべ たろう)
福井藩初の海外留学生として、アメリカのラトガース大学に留学。肺結核により志半ばに亡くなりますが、大学でグリフィスと親交を深めました。
(12)W.E.グリフス
福井藩の藩校明新館で明治4年3月7日から翌年1月20日まで理科(化学と物理)を教えました。天窓のついた理科室と大窓のある化学実験室を設計し、これは日本最初の米国式理科実験室であったということです。その後廃藩置県により福井藩がなくなったため、東京大学の前身である大学南校で物理と化学、精神科学を教えたとのことです。
福井の偉人とはいえ、福井県人の私でもあまり知らない人もいます。しかし、歴史が大きく動いていく激動の時代の中、彼らの業績があって現在の自分たちが生きているのかな・・と思ったりもしました。
展示物も歴史的価値が高いものも多く、見てみる価値はあると思います。
また平常の展示内容についても、福井の古代から昭和の太平洋戦争時の空襲や福井地震の時期まで、流れに沿って展示されています。
建物の横には、福井藩の庭園でもあった養浩館庭園(旧福井藩主松平家の別邸を有する回遊式林泉庭園)もあるので、これだけでも、観覧料金からみても、行く価値はあると思います。